QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 13人

2012年08月09日

脱原発を世界に訴える

脱原発を世界に訴える

平成24年7月29日
村田光平

 ・1956年頃世界は冷戦の直中にあり、核戦争による滅亡の危機に瀕しておりました。私がある懸賞論文で「世界は全滅の瀬戸際にある」と書いたことを鮮明に思い出します。

 ・現在世界は福島原発事故の結果、4号機問題が示す如く最悪の事態となれば究極の破局に向かう危機に直面しております。原発事故は最終的に原爆以上の人的、物的被害をもたらす恐ろしいものであることが示されつつあります。

 ・このように核は軍事利用、民事利用を問わず人類が受容できない惨禍をもたらすものであることが立証されたのです。核の恐ろしさをすべて経験した日本こそ民事、軍事を問わない核廃絶実現に貢献する歴史的使命を帯びるに至ったといえます。

 ・しかしながら福島事故があたかも無かったかの如く、原発が内外で擁護されております。「福島切捨て」は断じて許せません。今なお17万人を超える避難者を含む被害者の限りなく不幸な立場に立ち、原発につき次のように総括し、内外に発信して行く所存です。

1.原発はその事故がもたらす長期間にわたる被害の甚大さを考えれば原爆よりも恐ろしいものである。平和利用の名称は廃止すべきである。

2.福島事故は最悪の場合には日本のみならず世界の究極の破局に発展し得たことが現実に立証された。その可能性は4号機危機が示す通りいまだ排除されない。この実在する可能性の認識を全世界に広げることが急務となっている。

3.正常な判断に基くならば地震国、津波国の日本に原発が54基も存在することにはならなかった筈である。これを可能にしたのは倫理と責任の欠如である。金をばらまき破局の種を植え付けてきたのである。原発は腐敗と不可分であることが立証された。これは日本に限られたことではない。

4.この倫理と責任の欠如を象徴するのが、解決できない放射性廃棄物の処理である。これは未来の世代の人権を蹂躙するものである。原発輸出および再稼働実施で立証された福島事故後の「原子力村」の巻き返しは不道徳極まりない。放射能汚染による加害国としての国際的責任の自覚の欠如も指摘されている。

5. 福島事故の教訓として世界が脱原発に向かわなければ必ず事故は再発することにつき、日本は世界に警告を発するべきである。8年前に発信した「日本の命運を左右する電力会社」と題する警鐘も、2年前にバーゼルでの核戦争防止の世界大会で発信した「核の大惨事による究極の破局を未然に防ごう」との呼びかけも現実のものとなってしまったことが悔やまれる。

6.事故の及ぶ範囲が世界的規模のものであることからすれば原発を所有しない国も脱原発に向けて発言することが求められる。ドイツ、スイス、イタリアなど脱原発に踏み切った国々はその立場を世界に向けて発信し、民事、軍事を問わない核廃絶の実現に貢献して行くことが強く望まれる。

7.福島事故は母性文化の日本が明治維新後軍国主義という父性文化を取り入れ、戦後も経済至上主義という別の父性文化がこれにとって代わったことがもたらした破局である。父性文化が破局をもたらすことは歴史が立証しており、これを避けるには母性文化が不可欠である。福島事故の教訓は「経済重視から生命重視へ」だと主張する所以である。具体的には現在の力の父性文明から和の母性文明への転換である。

8.福島事故は無限の惨禍をもたらす原発事故というものが人間社会として受容できないものであることを示した。福島事故の最大の教訓はこのような惨禍が派生する可能性はゼロにするべきであるという人類の忘れられた大原則を想起させたことである。この大原則が求めるものは民事、軍事を問わない核廃絶の実現である。上述の母性文明への転換はその前提条件である。

9.現在人類が直面している危機は文明の危機である。その原因は倫理の欠如であることについては大方の見方は一致している。地球倫理の確立は母性文明の創設の前提条件といえる。

10.現在、国連倫理サミットの開催が国際的に注目されているのはこのような理由からである。地球倫理の確立、母性文明の創設、そして真の核廃絶は三位一体の関係にある。オバマ大統領の掲げる「核兵器のない世界」のヴィジョンは「核兵器も原発もない世界」に高められなければならないが、そのための具体的第一歩は国連倫理サミットの開催であり、オバマ大統領として今年9月の国連総会の機会にこれを実現するためのイニシャティヴをとることが強く望まれる。同サミットの目的は、毎年地球倫理の重要さに思いをはせることを可能にする地球倫理国際日の創設であり、地球倫理の内容についての論争は回避することとしている。




同じカテゴリー(脱原発資料・発言)の記事画像
地震衝撃波の危険性・・・鹿児島県議会への陳情書
(首都圏情報)ー原発通信 262号 7月21日
同じカテゴリー(脱原発資料・発言)の記事
 第158回! 天文館街宣!7/31(金)午後6時~7時川内原発再稼働阻止!! (2015-07-31 12:47)
 九電への規制勧告のための追加説明書 (2015-04-13 20:28)
 福島事故と原発再稼働(原稿) 槌田敦 15.1.12 (2015-01-14 19:49)
 岩井哲のパブコメ文 (2014-08-14 15:22)
 鹿児島県知事:「国の意思を文書で」…川内再稼働で要求 (2014-08-01 18:15)
 詭弁とウソ (2014-07-30 19:12)

Posted by 代表:岩井哲 at 11:34│Comments(0)脱原発資料・発言
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
脱原発を世界に訴える
    コメント(0)