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2015年01月14日

福島事故と原発再稼働(原稿) 槌田敦 15.1.12

福島事故と原発再稼働 15.1.12
                          槌田敦


【あまりにもお粗末な福島原発事故での東電の対応】
2011年3月11日、地震を原因とする福島第一原発(福1)で巨大事故発生
地震で鉄塔が倒壊して電源を失い、水位、圧力、温度などすべての計測不能へ
1号機、デh夕なく事故と考えず、ECCS(非常用復水器)を切り、事故深刻化へ
2号機、ECCS(隔離時冷却系)自動切断を3日間手動で維持。だが水源確保せず失敗
3号機、ECCS(隔離時冷却系)自動切断を手動で再起動せず、事故深刻化へ
非常用復水器も隔離時冷却系も動力電源不要。だが設計ミスと人為ミスで事故深刻化
1号機、3号機では、水位の計測ができた時には、すでに原子炉燃料は空焚きだった

【東電による放射能の放出】
(1)3月12日、1号機格納容器ベント。放出放射能は太平洋を北上。宮城県に再上陸
放出放射能は、ヨウ素(半減期8日と半減期1日)の分子とヨウ素化セシウムミスト
(2)3月15日、2号機格納容器ベント。120メ小ル高排気塔から放出、福島県民最大被害
放出放射能は、lZとCs dミスト。東電は2号機のベントは失敗、してないと強弁
東電の最大の犯罪は、①南東の風(陸向け)が吹いていたのに2号機ベント
②風下の住民にその事実を告げなかった
(3)3月16日以後の1,3号機からの漏出放射能は全体の3/4。福島県浜通りから太平洋へ
しかし、3月21日、放射能は福島県浜通りから太平洋を経て千葉県に再上陸
この事実は隠された。その原因は成田空港閉鎖の可能性か。関連施設は水洗で除染
放射能大量放出の原因は消防車による海水の投入。原因はふたつ
①放射性C侶分子として大気中へ。これに霧状の放射性CsCbとNalが混ざる
②投入海水は蒸発し、蒸気は放射能の運搬役。その結果、浜通りと千葉県の汚染

【放射能による被害、学者たちの無理解】
ガンマ線による外部または内部被曝とベータ線による内部被曝は、本質的に異なる
ガンマ線は、エックス線と同じで身体をほとんど通過。内部被曝でも同じ
ベータ線は電子線。生体内を数センチ程度飛び、組織内の電子との衝突を繰り返し、
多数の電子をシャワーのように、次々とはじき飛ばして、組織を活性酸素化する
その化学的毒性が生体組織を破壊する。放射線影響学者はこの違いを理解しない
ガンマ線被曝はシーベルトで、ベータ線被曝はベクレルで表現。この区別は本質的

【事故直後の呼吸被曝は強烈】
卜131と短半減期(数時間)のヨウ素群(卜132,133,134,135)による強烈なベータ線被曝
まず呼吸により鼻腔に沈着し、鼻血。隣接する脳を攻撃して、頭痛、ぶらぶら病
次に気管支、肺に沈着して、隣の食道、胃を攻撃して、吐き気、食欲不振
血液で運ばれ、血管を損傷、全身被曝。最後に、卜131(半減期8日)は甲状腺に蓄積

【食品汚染】
食品に混入するセシウム134(半減期2年)、セシウムー37(半減期30年)が問題
食品の国の規制基準(セシウム)、水10、牛乳50、食品100ベクレル/キログラム
天然カリウムによる被曝。食肉約100、米約30ベクレル/キログラムが参考になる
カリウムとセシウムは周期律表1族元素。生体中での挙動も、被曝影響も似ている
天然カリウム被曝はガン死の原因のひとつ。仮に、半分の原因がカリウムとして
追加セシウムで何割増えるのかという問題0やはり福島産のスズキと豚肉は要注意

【トリチウム被曝】
トリチウムは放射性水素。半減期12年でヘリウム3に変わる
遺伝子に入っているトリチウムが崩壊すると、遺伝子は壊れる
多くは修復と期待されるが、修復されず別の物質になると遺伝子機能を失う

【原子力は科学技術ではなかった】
科学技術が、原子炉事故を想定し、その対策をする(DBA㊧)ので、「安全」と約束
この科学技術の約束が社会に受け入れられて、世界に原発が多数建設された
しかし、TMl事故、福島事故などは科学技術の失敗(設計ミス、人為ミス)だった
ところで、通常の科学技術ならば、事故は進歩の教師
たとえば、1981年に建築基準法改正。1995年に阪神淡路震災があったが、
1983年以後の建築物には被害が少ない。そこで、1983年以前の公共的建物は補強へ
ところが原子力では、過去の事故の教訓を無視して、原発の再稼働がなされる
たとえば、福島事故で、①原子炉逃し弁を開放して減圧し、②消防車で注水した
しかし、減圧により水は蒸発して空焚きに、また、消防車では注水量不足だった
ところが、国の規制妻による「新規制基準」はこの教訓を無視した
東電の行為を追認し、①逃し弁の開放と②消防車で注水を指示。デタラメな規制委

【事故を教訓とせずに原発再稼働は犯罪】
そこで、鹿児島県の住民は、川内原発民間規制委・かごしまを設立し、
九電に対し福島事故、TMI事故などの教訓により、「安全の約束」を守らせるため
逃し弁開放の禁止、計測専用の電源確保、第二格納容器の設置など16項目の規制勧告
無視すれば、「同様の事故で災害が生じても仕方がない」という未必の故意の犯罪に
九電は、「犯罪者」とののしられても、再稼働による利益を優先するのかどうか
ところで、民間規制勧告を受け入れて安全確保に努力すれば、当然莫大な費用が発生
発電による利益を得ても採算がとれない場合、川内原発は営業不能の不良施設
再稼働に利益がないとした美浜原発と同様に、川内原発も廃炉の決断が必要となる
㊧DBA(DesignBasisAccidents、設計基準事故)とは、事故を想定して設計する
こと(米原子力委員会WASH-1250(1973)、邦訳木原他『原子力安全性ハンドブック』


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Posted by 代表:岩井哲 at 19:49│Comments(0)脱原発資料・発言
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福島事故と原発再稼働(原稿) 槌田敦 15.1.12
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